この記事では、ロードバイク グリスについて紹介しています。
「ロードバイクのメンテナンスにグリスが必要らしいけど、どれを選べばいいんだろう?」
「万能グリスとベアリング用、カーボン用ってどう使い分けるの?」
こんなふうに思っていませんか?
グリス(部品の潤滑や保護に使う、粘度の高い半固体状の油のことです)は種類が多く、用途によって向き不向きがあるので、どれを選べばいいか意外とわかりにくいですよね。
僕自身も最初は万能グリス1本で済ませていたのですが、ハブ(車輪の中心にある回転部分)やカーボンパーツに使うと、じつは適材適所があると知って考えを改めました。
そこで今回はロードバイク用グリスの役割・種類・使い分けと、実際に定番として選ばれているおすすめ8選をご紹介していきます。
選び方やオイルとの違い、よくある質問もまとめているので、ぜひグリス選びの参考にしてみてくださいね。
☆おすすめNo.1
シマノ(SHIMANO)
シマノ プレミアムグリス
1,000円台で購入できる定番中の定番で、ハブ・BB・ヘッドパーツまでロードバイク全般に使える万能さと、雨や汚れに強い安定した品質が魅力です。
初心者が最初の1本として選んでも失敗しにくいので、グリス選びで迷っている方はチェックしてみてくださいね。
ロードバイクにグリスが欠かせない理由とオイルとの違い

ここでは、グリスの役割とオイルとの違いについて解説します。
そもそもグリスは、潤滑油(ベースオイル)に増ちょう剤(オイルを半固体状に保つための成分)を加えたもので、粘度が高くその場にとどまり続ける性質を持っています。
特にハブ・BB(ボトムブラケット:ペダルの回転軸を支える部分)・ヘッドパーツといったベアリングを使う箇所は、グリス切れのまま乗るとゴリゴリした感触になり、最悪の場合パーツ交換が必要になってしまいます。
ではオイル(チェーンルブなどのサラサラした潤滑油)とはどう違うのか、簡単に整理してみましょう。
| 項目 | グリス | オイル |
|---|---|---|
| 粘度 | 高い(半固体) | 低い(液体) |
| 持続性 | 長く留まる | 流れやすい |
| 主な用途 | ベアリング・ネジ山・固定部 | チェーン・可動部 |
| 塗る頻度 | 分解時など低頻度 | こまめに補給 |
ざっくり言うと、グリスは「留まって守る」、オイルは「流れて滑らせる」という役割の違いがあります。
そのため、チェーンにグリスを塗るとかえって汚れを呼び込みますし、逆にベアリングにサラサラのオイルだけでは保護力が足りません。
この「使う場所を間違えない」という点が、グリス選びの第一歩になりますよ。
失敗しないロードバイク用グリスの選び方
ここでは、ロードバイク用グリスをタイプ・ちょう度・容量から選ぶポイントについて解説します。
グリス選びで失敗しないためには、次の3つのポイントを押さえておくのが大切です。
- 使う場所に合ったタイプで選ぶ
- ちょう度(硬さ)で選ぶ
- 容量とコストパフォーマンスで選ぶ
この3点を意識するだけで、自分に必要なグリスがぐっと選びやすくなりますよ。
それでは、詳しく見ていきましょう。
使う場所に合ったタイプで選ぶ
まず一番大切なのが、グリスのタイプを使う場所に合わせることです。
代表的なタイプと向いている用途は以下の通りです。
- 万能タイプ:リチウム系など。ハブ・BB・ネジ山まで幅広く使える
- ベアリング(高回転)用:フッ素・セラミック配合。ハブやセラミックベアリングの回転抵抗を抑える
- カーボン用(摩擦系):あえて滑りを止め、低トルクでもズレないよう固定する
- 防水重視:ウレア系・カルシウム系。雨天走行や過酷な環境に強い
特に注意したいのがカーボン用グリスです。
カーボンパーツの固定には、摩擦係数をあえて上げる「摩擦系グリス(ファイバーグリップなど)」を使うと、低い締め付けトルクでもズレずに固定でき、カーボンの割れやすいクランプ部を守れますよ。
逆に、カーボンのシートポストに普通の潤滑グリスを塗るとズレやすくなり、締めすぎて破損する原因にもなるので気をつけましょう。
ちょう度(硬さ)で選ぶ
グリスの「ちょう度」、つまり硬さも選ぶ際のポイントになります。
ざっくりした目安は次の通りです。
- No.1〜2:やわらかめ。ベアリングの回転を優先したいとき
- No.2:万能。迷ったらこの硬さでOK
- No.3:硬め。シール性重視で水や汚れを防ぎたいとき
回転の軽さを取るか、シール性(水や砂の侵入を防ぐ力)を取るかで硬さを選ぶと、失敗しにくいですよ。
初めての1本なら、バランスの良いNo.2前後の万能グリスを選んでおけば間違いありません。
容量とコストパフォーマンスで選ぶ
最後に、容量とコストパフォーマンスもチェックしておきましょう。
用途別の目安は以下の通りです。
- 年数回のメンテ:15〜100g程度の少量タイプ
- 頻繁に整備する人:200〜450gの大容量タイプがコスパ良し
- カーボン用・高回転用:使う場所が限られるので少量で十分
ちなみに、多くの人にとって最初の1本は100g前後の万能グリスが使いやすく、無駄になりにくいですよ。
自分の整備スタイルに合った容量を選んで、グリスを気持ちよく使い切りましょう。
ロードバイク用グリスおすすめ8選|万能から高回転・カーボン用まで

ここでは、ロードバイク用グリスのおすすめ8選について解説します。
それぞれの得意分野を押さえながら、自分の用途に合う1本を探してみてくださいね。
シマノ|プレミアムグリス
| ブランド | シマノ |
|---|---|
| タイプ | リチウム系(万能) |
| 主な用途 | ハブ・BB・ヘッドパーツ全般 |
| 容量 | 100g |
| 参考価格 | 約1,200円 |
- 旧デュラエースグリスの流れをくむ定番万能グリス
- ハブからネジ山まで1本でこなせる汎用性
『シマノ プレミアムグリス』は、かつて「デュラエースグリス」と呼ばれていた定番を受け継ぐ万能グリスで、ロードバイクのほぼ全ての箇所に使える汎用性が魅力です。
耐水性と耐久性のバランスが良く、多くのショップやプロも標準的に使っている信頼の品質です。
デメリットを挙げるなら、超高回転を狙うレース用途では専用のフッ素・セラミックグリスにわずかに回転の軽さで譲る点ですが、日常整備では十分すぎる性能ですよ。
100gで1,000円台と手頃なので、最初の1本として間違いなくおすすめできる定番グリスです。
■こんな人におすすめ
- 最初の1本を万能グリスで揃えたい人
- 定番の安心感を重視したい人
「まずは失敗しない万能グリスが欲しい……」そんなあなたに一番おすすめの定番モデルです!
フィニッシュライン|プレミアムテフロングリス
| ブランド | フィニッシュライン |
|---|---|
| タイプ | 合成テフロン強化 |
| 主な用途 | ベアリング・防錆全般 |
| 容量 | 約60g |
| 参考価格 | 約1,500円 |
- デュポン社テフロン配合でなめらかな塗り心地
- 水に強く摩耗・サビからパーツを守る
なめらかな使い心地の万能グリスが欲しいなら、『フィニッシュライン プレミアムテフロングリス』をぜひ検討してみてください。
アメリカの化学メーカー・デュポン社のテフロン(低摩擦で知られるフッ素樹脂)を配合しており、ベアリングなどのパーツを包み込んで摩耗やサビから守ってくれます。
水に強い独自の増ちょう剤を使っており、雨天ライドが多い方にも安心の耐水性を備えています。
やわらかい分、硬めのグリスに比べるとシール性ではやや譲りますが、回転の軽さと扱いやすさのバランスに優れた万能グリスです。
■こんな人におすすめ
- なめらかで扱いやすいグリスが欲しい人
- 耐水性のある万能グリスを探している人
「扱いやすさと定番の信頼を両立したい!」という方にぴったりの1本ですよ。
フィニッシュライン|セラミックグリス
| ブランド | フィニッシュライン |
|---|---|
| タイプ | セラミック配合(高回転) |
| 主な用途 | 高回転ベアリング・ハブ |
| 容量 | 約50g |
| 参考価格 | 約1,800円 |
- 超微粒子セラミックで摩擦と熱を抑える
- 回転の軽さを追求したいハブに最適
回転性能を少しでも高めたい方には、『フィニッシュライン セラミックグリス』がおすすめです。
超微粒子のセラミック、フッ素樹脂、プレミアム合成油で作られており、セラミック粒子が摩擦と熱を逃がして滑らかな回転を生み出します。
ヒルクライムやタイムトライアルなど、わずかな抵抗も削りたいシーンで頼りになる一本です。
価格は万能グリスよりやや高めで、使う場所も回転部に絞られますが、回転の軽さを求める人にとっては投資する価値のあるグリスですよ。
■こんな人におすすめ
- ハブの回転抵抗を少しでも減らしたい人
- レースやヒルクライムで速さを追う人
「回転性能にこだわりたい!」というスピード重視派に、ぜひ試してほしいグリスです。
フィニッシュライン|ファイバーグリップ
| ブランド | フィニッシュライン |
|---|---|
| タイプ | 摩擦系(カーボン用) |
| 主な用途 | カーボンシートポスト・ハンドル固定 |
| 容量 | 約50g |
| 参考価格 | 約1,600円 |
- 摩擦を高めてカーボンのズレを防ぐ専用剤
- 低トルクで固定でき締めすぎによる破損を予防
カーボンパーツを使っているなら、ぜひ持っておきたいのが『フィニッシュライン ファイバーグリップ』です。
これは潤滑ではなく、あえて摩擦を高める「摩擦系グリス」で、カーボン素材の表面を滑りにくくして固定力を上げるための専用剤です。
粒子入りのペーストがクランプ部でグリップを生み、走行中のシートポストのズレ落ちや、ハンドルのお辞儀を抑えてくれます。
用途はカーボンの固定部に限られますが、高価なカーボンパーツを守るための保険として1本持っておくと安心ですよ。
■こんな人におすすめ
- カーボンフレームやパーツを使っている人
- シートポストのズレや締めすぎが不安な人
「大切なカーボンパーツを安全に固定したい!」という方に必携の専用グリスです。
ワコーズ|ハイマルチグリース HMG-U
| ブランド | ワコーズ |
|---|---|
| タイプ | ウレア系(防水・耐熱) |
| 主な用途 | 雨天走行・ネジ山・ペダル |
| 容量 | 約300g |
| 参考価格 | 約2,000円 |
- ウレア系で高温・高荷重・水に強い
- 雨天ライドでも潤滑効果が長続き
雨の日も走るライダーに心強いのが、『ワコーズ ハイマルチグリース HMG-U』です。
ウレア系(高温・高荷重に強い増ちょう剤を使ったタイプ)の多目的グリースで、水分の侵入をしっかり防いでくれます。
信頼のワコーズ品質で、ペダルやネジ山、ハブなど過酷な条件にさらされる箇所の保護に向いています。
やや硬めで超高回転向きではありませんが、タフに使える防水万能グリスとして頼れる存在です。
■こんな人におすすめ
- 雨天や悪路を走る機会が多い人
- メンテ間隔を延ばせる耐久性を求める人
「とにかく水と過酷な環境に強いグリスが欲しい!」という方にぴったりの1本ですよ。
AZ|BGR-001 自転車用フッ素グリース(高回転用)
| ブランド | AZ |
|---|---|
| タイプ | フッ素(高回転用) |
| 主な用途 | セラミックベアリング・ハブ |
| 容量 | 15g |
| 参考価格 | 約1,375円 |
- 純度100%フッ素で高回転ベアリングに好適
- ゴム・樹脂にも使える幅広い適合性
コスパ良く高回転用グリスを試したいなら、『AZ BGR-001 自転車用フッ素グリース』が狙い目です。
純度100%のフッ素グリースで、高回転を狙うハブやセラミックベアリングに向いた高回転用として設計されています。
15gと少量ですが、回転部にピンポイントで使うグリスなので、この容量でも十分に長く使えます。
国産ケミカルメーカーAZの製品ならではの手頃な価格も魅力で、高回転グリスを気軽に導入したい人に最適ですよ。
■こんな人におすすめ
- 手頃な価格で高回転用を試したい人
- セラミックベアリングを使っている人
「高回転グリスをコスパ良く導入したい!」という方にぴったりの1本です。
AZ|BGR-005 自転車グリス2号 マルチパーパス
| ブランド | AZ |
|---|---|
| タイプ | リチウム系(万能・大容量) |
| 主な用途 | 全般・コスパ重視の整備 |
| 容量 | 450g |
| 参考価格 | 約1,000円 |
- 450gの大容量で圧倒的なコスパ
- ハブからネジ山まで使えるマルチパーパス
とにかくコスパ重視で選びたいなら、『AZ BGR-005 自転車グリス2号 マルチパーパス』をぜひチェックしてみてください。
NLGI No.2の扱いやすい硬さで、ハブ・BB・ネジ山まで幅広く使えるマルチパーパス(多用途)の万能グリスです。
頻繁に整備する人や、複数台のバイクをメンテする人にとっては、遠慮なく使える容量が大きなメリットです。
ハイエンドの専用グリスほど尖った性能ではありませんが、日常整備用のメイングリスとして高い満足度が得られますよ。
■こんな人におすすめ
- コスパと容量を最優先したい人
- 複数台をよく自分で整備する人
「気兼ねなく使える万能グリスが欲しい!」という方に、間違いなくおすすめの1本です。
モーガンブルー|カルシウムグリス
| ブランド | モーガンブルー |
|---|---|
| タイプ | カルシウム系(防水) |
| 主な用途 | BB・ヘッド・防水重視の箇所 |
| 容量 | 200ml |
| 参考価格 | 約2,500円 |
- 耐水性に優れたカルシウム系グリス
- ヨーロッパのプロも使う本格ブランド
本格的な防水性を求めるなら、『モーガンブルー カルシウムグリス』もおすすめの選択肢です。
ベルギー発のケミカルブランド・モーガンブルーが手がけるカルシウム系グリスで、耐水性に優れているのが特徴です。
ヨーロッパのプロチームでも使われる実績があり、しっとりとした塗り心地でパーツにしっかり密着します。
価格は少し高めで入手先も限られますが、防水性と本場ブランドの信頼を重視する人には満足度の高いグリスですよ。
■こんな人におすすめ
- 防水性を最優先したい人
- ヨーロッパの本格ブランドが好きな人
「こだわりの防水グリスで愛車を守りたい!」という方に、ぜひ試してほしい1本です。
ロードバイク用グリスのよくある質問
- グリスとオイルは1本で兼用できますか?
-
基本的には兼用できません。グリスは粘度が高くその場に留まってベアリングやネジ山を保護する役割で、オイルはサラサラでチェーンなどの可動部を滑らかにする役割です。チェーンにグリスを塗ると汚れを呼び込み、逆にベアリングにオイルだけでは保護力が足りないので、用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
- カーボンフレームに普通のグリスを使っても大丈夫ですか?
-
カーボンの固定部(シートポストやハンドルのクランプ部)には、普通の潤滑グリスではなく専用のカーボン用グリス(ファイバーグリップなどの摩擦系)を使いましょう。潤滑グリスを塗るとかえって滑りやすくなり、固定するために締めすぎてカーボンを割ってしまう恐れがあります。摩擦系グリスなら低いトルクでもしっかり固定できて安心です。
- グリスはどのくらいの頻度で塗り替えればいいですか?
-
- ハブ・BBなどのベアリング:1年に1回、または分解整備のタイミング
- ネジ山・シートポスト:組み直すたびに薄く塗り直す
- 雨天走行が多い場合:早めのチェックと再グリスアップがおすすめ
- ホームセンターの安いグリスで代用できますか?
-
汎用のリチウムグリスでも使える箇所はありますが、ゴムシールを傷める成分が含まれている場合があり注意が必要です。特にベアリングやカーボンパーツには、ゴム・樹脂への適合が明記された自転車用グリスを使うほうが安心です。長く安全に乗るなら、まずは自転車用の万能グリスを1本用意しておくのがおすすめですよ。
まとめ
今回はロードバイク用グリスの役割・使い分けと、おすすめ8選をご紹介しました。
グリス選びで失敗しないコツは、以下の3つを押さえることです。
- 使う場所に合ったタイプで選ぶ
- ちょう度(硬さ)で選ぶ
- 容量とコストパフォーマンスで選ぶ
迷ったら、まずは万能タイプの『シマノ プレミアムグリス』を1本用意し、必要に応じてカーボン用や高回転用を買い足していくのがおすすめです。
グリスは目立たない存在ですが、ベアリングの回転やパーツの寿命を大きく左右する縁の下の力持ちです。
用途に合ったグリスを正しく使い分けて、愛車のコンディションを長く気持ちよく保ってくださいね。





