この記事では、ロードバイク 28c 速いについて紹介しています。
「28cって太いのに、本当に25cより速いの?」
「タイヤが太くなったら重くて遅くなりそうだけど、実際どうなんだろう?」
こんなふうに疑問を持っていませんか?
ひと昔前のロードバイクでは「細いタイヤほど速い」というのが常識でしたが、近年はプロレースでも28cが主流になり、むしろ28cのほうが速いケースが多いと語られるようになりました。とはいえ「なぜ太いのに速いのか」がわからないと、なかなか納得できないですよね。
そこで今回は、28cが速いといわれる理由と、転がり抵抗・空力・重量の実際のデータ、そして25cとの使い分けを、僕自身が両方を実走で乗り比べた経験も交えながら丁寧に解説していきます。
読み終えるころには、自分にとって28cと25cのどちらが最適なのかがハッキリわかるはずですよ。
ロードバイクの28cは本当に速いのか

ここでは、28cが速いといわれる理由と、その結論について解説します。
まず結論からお伝えすると、適正な空気圧で比べれば、28cは25cと同等か、路面や用途によってはそれ以上に速いというのが近年の考え方です。
「細い=速い」という常識が長く信じられてきたのは、細いタイヤのほうが空気抵抗が小さく、軽量に作れるからです。ところが、実際にタイヤが路面を転がるときに失われるエネルギー、いわゆる転がり抵抗(タイヤが変形して路面を転がる際に生じるロスのこと)に注目すると、話が変わってきます。
実際、ロードバイク界の最高峰であるツール・ド・フランスをはじめとしたプロレースでも、いまや28cが標準的に使われ、路面によっては30c以上を選ぶチームもあるほどです。プロが「速さ」を最優先する舞台で28cを選んでいる時点で、太いタイヤ=遅いという図式はすでに過去のものになっているんですね。
とはいえ、あらゆる条件で28cが万能というわけではありません。次の章から、その理由を「転がり抵抗」「空力」「重量」の3つの視点で順番に見ていきましょう。
28cの転がり抵抗が低いといわれる仕組み
ここでは、28cの転がり抵抗が25cよりも低くなる物理的な理由について解説します。
28cが速いといわれる一番の根拠が、この転がり抵抗の低さです。ポイントは大きく3つあります。
- 接地面の形が変わり、変形ロスが減る
- 低い空気圧で使え、路面の凹凸を吸収できる
- 振動として失われるエネルギーが少なくなる
接地面の形が「横長」になり変形ロスが減る
同じ荷重がかかったとき、タイヤが路面に接する面積(接地面)の大きさは、太さが違ってもほとんど変わりません。変わるのはその「形」です。
縦長の接地面はタイヤの円周方向に長く伸びるため、変形する量が大きくなります。一方で横長の接地面は円周方向には短いので、転がるときの変形が小さく済み、その分だけロスが減るというわけです。これが「28cのほうが転がり抵抗が低い」といわれる一番の理由ですね。
低い空気圧で使えることで路面追従性が上がる
28cは空気の入る容量(エアボリューム)が大きいため、25cより低い空気圧でも十分な走行性能を保てます。
たとえば体重70kg前後のライダーなら、25cでは6.5〜7.0bar程度が目安になるところ、28cなら5.0〜6.0bar程度で快適に走れます。空気圧を下げられると、路面の細かい凹凸にタイヤが追従し、タイヤ自体が跳ね上げられるロスが減ります。
実際に僕が同じ荒れた郊外の道を25cと28cで走り比べたとき、28cのほうが明らかにタイヤが路面に吸い付くような感覚があり、無駄な突き上げが減ってペダルを回しやすかったのが印象的でした。
振動によるエネルギーロス(インピーダンスロス)が減る
実際の路面はサーキットのように滑らかではなく、細かいザラつきや段差だらけです。空気圧を上げすぎたタイヤは、こうした凹凸を乗り越えるたびに車体を上下に揺らし、その振動がエネルギーロスになります。これをインピーダンスロス(路面の凹凸による振動で失われる抵抗のこと)と呼びます。
実験室のツルツルのローラー上では細くて高圧のタイヤが有利に見えても、現実のアスファルトでは振動ロスが加わるため結果が逆転します。28cは低圧で振動を吸収できるぶん、実走ではトータルの抵抗が小さくなりやすいんですね。これが、データ上の数字と実際の走りが結びつく重要なポイントです。
空力の面では28cは不利ではないのか
ここでは、28cの空気抵抗が実際にどれくらい不利になるのかについて解説します。
「転がり抵抗で有利でも、太いぶん空気抵抗で損するのでは?」という疑問はもっともです。結論としては、28cは25cよりわずかに空力で不利ですが、その差は転がり抵抗の有利さで相殺されることが多いです。
近年のホイールは、リムの外幅を広げて28cタイヤと段差なく滑らかにつながるよう設計されています。タイヤとリムの境目に段差がないと空気の流れが乱れにくく、ワイドリムと28cを組み合わせると、空力的なデメリットはさらに小さくなるんです。むしろ25cを古い細いリムに組むより、28cをワイドリムに組んだほうが空気の流れが整うケースもあります。
もちろん、40km/hを超えるような高速巡航を延々と続けるレース展開なら、25cのほうがわずかに伸びる場面もあります。ただ、一般的なホビーライダーが走る30km/h前後の巡航では、その差はほとんど体感できないレベルです。総合的に見れば、空力の小さなマイナスより、転がり抵抗と快適性のプラスのほうが大きいというのが今の主流の考え方ですね。
25cと28cを条件ごとに比較
ここでは、25cと28cの性能差を項目ごとに整理した比較について解説します。
ここまでの内容を、わかりやすく表にまとめました。どちらが優れているかは条件によって変わるので、自分の走り方と照らし合わせてみてください。
| 比較項目 | 25c | 28c |
|---|---|---|
| 転がり抵抗 | やや大きめ | 同等〜小さい |
| 空気抵抗 | わずかに有利 | わずかに不利 |
| 重量 | 軽い | 約30〜50g重い |
| 乗り心地 | やや硬め | 快適で疲れにくい |
| グリップ・安定性 | 標準 | 高い |
| 適正空気圧 | 高め(6.5bar〜) | 低め(5.0bar〜) |
| 向いている用途 | ヒルクライム・高速巡航 | ロングライド・荒れた路面 |
表を見るとわかるように、28cは重量以外の多くの項目で25cと同等以上です。特に乗り心地とグリップ、そして荒れた路面での速さは28cに明確な強みがあります。
逆に、平坦で舗装のきれいな道を高速で巡航し続けたり、1gでも軽くしたいヒルクライムに挑んだりする場面では、25cの軽さと空力が活きてきます。つまり「どちらが速いか」ではなく「どんな道をどう走るか」で答えが変わるということですね。
28cのデメリットと注意点
ここでは、28cを選ぶ前に知っておきたいデメリットと注意点について解説します。
28cにも当然デメリットはあります。良いところだけでなく、正直な弱点も押さえておきましょう。
重量が増える
28cは25cより1本あたりおよそ30〜50g重くなります。前後で60〜100g程度の増加ですね。
タイヤはホイールの外周にあり、回転する部分の重量(回転重量)は加速や登坂で体感しやすい部分です。そのため、ストップ&ゴーの多い街乗りや、急勾配のヒルクライムでは、この重さがわずかに脚に響くことがあります。とはいえ、平坦の巡航に入ってしまえば一度回り出した重量はむしろ勢いを保つ助けにもなるので、過度に気にする必要はありません。
フレームやブレーキとの干渉(クリアランス)
もっとも注意したいのがこの点です。フレームやブレーキとタイヤの間の隙間をクリアランス(タイヤと車体の余裕のこと)と呼びますが、古いモデルだと28cが物理的に入らないことがあります。
特にリムブレーキ(ホイールのリムを挟んで止める旧来のブレーキ)を採用した少し前のフレームは、25cまでしか対応しないものが少なくありません。無理に太いタイヤを入れると、タイヤがフレームやブレーキに擦れて非常に危険です。装着前に必ず対応タイヤ幅を確認しましょう。
見た目の印象や好みの問題
細かい点ですが、28cは25cに比べてタイヤが太く見えるため、「シャープなロードバイクらしい見た目が好き」という方には、少しぽってりして感じられることもあります。
ただ、これは完全に好みの世界です。最近はワイドタイヤが標準になってきたこともあり、28cのどっしりした佇まいをむしろ格好いいと感じる人も増えています。
28cを使うためのリム内幅とクリアランスの条件
ここでは、28cの性能を引き出すためのリム内幅とクリアランスの条件について解説します。
28cはただ装着するだけでなく、ホイールとの相性を合わせて初めて本領を発揮します。チェックすべきは主に2つです。
- リムの内幅が19mm以上あるか
- フレーム・フォークのクリアランスが28c対応か
リム内幅は19mm以上が目安
リムの内側の幅(リム内幅)は、タイヤの断面形状を左右する大切な数値です。
28cの性能をしっかり引き出すなら、リム内幅19mm以上、できれば21mm前後のワイドリムが理想的です。最近のホイールは内幅21mm以上が主流になってきているので、新しめのホイールなら心配は少ないですよ。手持ちのホイールの内幅がわからない場合は、メーカーの製品ページで「内幅」または「Internal Width」を確認してみてください。
フレームのクリアランスを必ず確認する
前述のとおり、フレームやフォークが28cに対応しているかは必ず確認しましょう。
ディスクブレーキ(ローターを挟んで止める現在主流のブレーキ)を採用した最近のロードバイクは、ほとんどが28c以上に対応しています。一方で、リムブレーキの旧型フレームは25cまでのことが多いので注意が必要です。目安として、実際に装着したタイヤとフレームの間に最低でも4mm程度の隙間が確保できるかを基準にすると安心ですよ。
28cが向いている人・25cが向いている人
ここでは、28cと25cそれぞれが向いているライダーのタイプについて解説します。
ここまでの内容を踏まえて、どちらを選ぶべきかを整理しておきましょう。
■28cが向いている人
- ロングライドで疲れを抑えて速く走りたい人
- 荒れた路面や街乗りが多い人
- 快適性と速さのバランスを重視する人
- パンクや安定性の不安を減らしたい初心者
荒れた路面での振動吸収と安定感は28cの大きな武器なので、ロングライド派や、路面状況を選ばず走りたい人には28cがおすすめです。特にこだわりがなければ、迷ったら28cを選んでおけば失敗が少ないですよ。
■25cが向いている人
- ヒルクライムのタイムを1秒でも縮めたい人
- きれいな舗装路を高速で巡航することが多い人
- リムブレーキの旧型フレームに乗っている人
- とにかく軽さと反応の良さを優先したい人
軽さと空力が活きる登坂や高速巡航をメインにするなら、25cにも十分な出番があります。フレームが28cに対応していない場合も、無理をせず25cを選ぶのが正解ですね。
- 28cと25cではどのくらい速さが変わりますか?
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適正な空気圧同士で比べれば、平坦路での差はほとんど感じられないレベルです。むしろ荒れた路面やロングライドでは、振動吸収で脚が残る28cのほうがトータルで速く走れることが多いですよ。逆に、きれいな舗装路を高速で巡航し続ける場面では25cがわずかに有利になります。
- 28cにすると重くなって遅くなりませんか?
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タイヤ1本あたり30〜50g程度重くなりますが、平坦の巡航ではほとんど影響しません。重さが体感しやすいのは急な登坂やストップ&ゴーの多い場面で、それ以外では転がり抵抗の低さがデメリットを上回ります。
- 28cにするなら空気圧はどのくらいが目安ですか?
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- 体重55〜65kg:4.5〜5.5bar程度
- 体重65〜75kg:5.0〜6.0bar程度
- 体重75kg以上:5.5〜6.5bar程度
25cより1bar前後低めに設定するのが基本です。低圧で使えることが28cの快適性と速さの源なので、上げすぎないのがコツですよ。
- 今使っている25cのホイールに28cは装着できますか?
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リム内幅が19mm以上あれば問題なく装着できます。ただし、フレームやブレーキのクリアランスが28cに対応しているかは別途確認が必要です。特にリムブレーキの旧型フレームは25cまでの場合が多いので、装着前に対応タイヤ幅をチェックしましょう。
- 初心者は28cと25cのどちらを選べばいいですか?
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フレームが対応しているなら、初心者には28cをおすすめします。安定感が高く、多少の段差でも跳ねにくいので走行中の不安が少なく、パンクのリスクも下げやすいです。速さの面でも不利になりにくいので、まず28cから始めて損はありませんよ。
まとめ
今回は、ロードバイクの28cが速いのかどうかを、転がり抵抗・空力・重量の視点から解説しました。
ポイントを振り返ると、以下のとおりです。
- 適正空気圧なら28cは25cと同等〜それ以上に速い
- 接地形状の変化と低圧化で転がり抵抗が下がる
- 空力の不利は小さく、快適性のプラスが上回る
- 導入にはリム内幅19mm以上とクリアランスの確認が必要
「細い=速い」という常識はすでに過去のものになり、いまは路面や用途に合わせて太さを選ぶ時代です。ロングライドや荒れた路面が多いなら28c、ヒルクライムや高速巡航中心なら25c、と考えるとわかりやすいですよ。
迷ったときは、フレームが対応している限り28cを選んでおけば、速さと快適性のバランスで後悔しにくいはずです。ぜひ自分の走り方に合ったタイヤ幅を見つけて、より速く快適なライドを楽しんでくださいね。
