この記事では、ロードバイク l2 心拍数について紹介しています。
「L2トレーニングって、心拍数を何拍くらいに保てばいいんだろう?」
「ゆっくり走るだけで本当に速くなるの?効果ややり方を知りたい」
こんなふうに思っていませんか?
L2(ゾーン2)は「速くなりたいならあえてゆっくり走る」という、一見すると矛盾しているように感じるトレーニングですよね。しかも心拍数の目安が最大心拍数基準なのかLTHR基準なのかで数字が変わるので、自分にとっての正しい心拍数がわかりにくいものです。
僕自身も、ロードバイクに乗り始めた頃は「とにかく追い込めば速くなる」と思い込んでいて、L2の重要性に気づくまでにずいぶん遠回りをしました。
そこで今回はロードバイクのL2(ゾーン2)心拍数の目安と計算方法、得られる効果、そして強度を上げすぎない正しいトレーニングのやり方を、数値と根拠を添えながら解説していきます。
初心者の方でも今日から取り組める始め方までまとめているので、ぜひ土台作りの参考にしてみてください。
ロードバイクのL2(ゾーン2)とは?心拍ゾーンの基本

ここでは、L2(ゾーン2)がどんな強度帯なのか、心拍ゾーンという考え方の基本について解説します。
そもそも「L2」とは、トレーニング強度を5〜7段階に分けた「トレーニングゾーン」の下から2番目のことです。Lは「Level(レベル)」の頭文字で、L1が最も軽い回復走、数字が上がるほどキツくなり、L5以上は全力に近い高強度になります。
L2の一番わかりやすい目安は「息は少し弾むけれど、隣の人と普通に会話ができる」くらいの強度です。ハアハアと息が上がって単語しか話せないようなら、それはもうL2を超えています。
この「会話ができる強度」を心拍数という客観的な数字で管理するのがL2トレーニングの基本になります。感覚だけだとどうしても踏みすぎてしまうので、心拍計(ハートレートモニター)を使って数値で管理するのが確実ですよ。
ちなみに、パワーメーター(ペダルやクランクに付けて発揮したワット数を測る機器)を使う場合はFTPという指標を基準にゾーンを決めますが、まずは手軽な心拍数から入るのが初心者にはおすすめです。FTPについては後の見出しで詳しく触れますね。
ロードバイクのL2心拍数の目安と計算方法
ここでは、L2の心拍数の目安と、最大心拍数やLTHRから自分の数値を求める計算方法について解説します。
L2の心拍数は「◯◯拍」と一律に決まっているわけではなく、人それぞれの心臓の能力に合わせて計算します。求め方には大きく3つの方法があるので、順番に見ていきましょう。
最大心拍数から計算する(簡易・初心者向け)
もっとも手軽なのが、最大心拍数(HRmax・心臓が拍動できる1分あたりの上限)を基準にする方法です。最大心拍数の簡易的な推定式は「220-年齢」で、たとえば40歳なら220-40=180拍が目安になります。
計算がシンプルで心拍計さえあれば始められるのが利点ですが、「220-年齢」はあくまで統計上の平均値です。実際の最大心拍数は個人差が大きく、±10拍以上ずれることも珍しくありません。あくまで出発点の目安として使ってくださいね。
LTHR(乳酸閾値心拍数)から計算する(正確)
より正確にゾーンを決めたいなら、LTHR(乳酸閾値心拍数・LT値の心拍数)を基準にする方法がゴールドスタンダードとされています。LTHRとは、血中の乳酸が急激に増え始めるギリギリの強度で走ったときの心拍数のことです。
LTHRは、20分間の全力走の平均心拍数のおよそ95%として簡易的に求められます。このLTHRを基準にすると、L2は一般的にLTHRの約81〜89%にあたります。
カルボーネン法(予備心拍数)で計算する
安静時心拍数まで含めて計算するのがカルボーネン法です。予備心拍数(HRR=最大心拍数-安静時心拍数)を使うことで、その人の心臓の「伸びしろ」を反映できるのが特徴です。
計算式は「(最大心拍数-安静時心拍数)×強度+安静時心拍数」です。L2の強度をHRRの59〜74%とすると、最大180拍・安静時60拍の人の場合、(180-60)×0.59〜0.74+60=約131〜149拍がL2の範囲になります。
安静時心拍数は、朝目覚めて起き上がる前のリラックスした状態で測るのが正確です。日頃から測っておくと、体調管理の目安にもなりますよ。
トレーニングゾーン早見表
各ゾーンの位置づけを整理すると以下のようになります。L2がいかに「軽い」強度なのかがひと目でわかりますね。
| ゾーン | 名称 | 心拍(%LTHR) | 心拍(%最大) | パワー(%FTP) | 体感 |
|---|---|---|---|---|---|
| L1 | 回復走 | 〜68% | 〜65% | 〜55% | ごく軽い |
| L2 | 持久(ゾーン2) | 81〜89% | 65〜75% | 56〜75% | 会話できる |
| L3 | テンポ | 90〜94% | 76〜80% | 76〜90% | 少しキツい |
| L4 | 閾値(LT) | 95〜105% | 81〜90% | 91〜105% | かなりキツい |
| L5 | VO2max | 106%〜 | 91%〜 | 106%〜 | 非常にキツい |
%LTHRと%最大心拍数で数字が違うのは、基準にしている心拍数そのものが異なるためです。どちらか一方の方法に決めて、同じ物差しで管理するのがポイントですよ。混同するとゾーンがずれてしまうので注意しましょう。
L2トレーニングで得られる効果
ここでは、L2トレーニングによって有酸素能力や脂質代謝がどう伸びていくのか、その効果について解説します。
「こんなに軽い強度で本当に効果があるの?」と疑問に思うかもしれませんが、L2はロードバイクの土台を作るうえで欠かせない、非常に効率の良いトレーニングです。主な効果は次の3つです。
- ミトコンドリアが増えて有酸素能力が高まる
- 脂質を効率よく使える体になる(脂質代謝の向上)
- 疲れにくく回復しやすい体の土台ができる
ミトコンドリアが増えて有酸素能力が上がる
L2最大の効果が、筋肉の中でエネルギーを作り出す「ミトコンドリア」(細胞内の発電所のような器官)の量と質を高められることです。ミトコンドリアが増えると、同じ酸素からより多くのエネルギーを生み出せるようになり、持久力が根本から底上げされます。
僕の実感でも、L2ライドを習慣にしてから、以前は苦しかった巡航ペースが「余裕をもって流せる」ようになりました。地味ですが、確実に効いてくるトレーニングですね。
脂質をエネルギーに使えるようになる
L2の強度では、体は主に脂肪をエネルギー源として使います。これを繰り返すと「脂質代謝」が鍛えられ、体内に大量にある脂肪を効率よく使えるようになります。
これがなぜ重要かというと、体内に少ししか蓄えられない糖(グリコーゲン)を温存できるからです。長距離のライドで後半に足が動かなくなる「ハンガーノック」の予防にもつながり、ロングライドで最後までペースを保てるようになりますよ。ダイエット目的で脂肪燃焼を狙う方にも相性の良い強度です。
回復力が上がりベースが強くなる
L2は心臓や血管、毛細血管の発達も促します。毛細血管が増えると筋肉のすみずみまで酸素や栄養が届きやすくなり、疲労物質の排出もスムーズになります。
結果として、練習からの回復が早くなり、より多くのトレーニングをこなせる体になります。この「たくさん練習できる土台(ベース)」があってこそ、後の高強度トレーニングが活きてくるんです。速くなるためにあえてゆっくり走る理由は、ここにありますよ。
L2トレーニングの正しいやり方
ここでは、時間・頻度・強度が上がりすぎないための管理といったL2の正しいやり方について解説します。
L2は「正しくやる」ことが何より大切なトレーニングです。効果を最大化する3つのポイントを押さえておきましょう。
1回90分〜3時間、長めに走る
L2は「時間」が効果を生むトレーニングです。目安としては1回あたり90分〜3時間、少なくとも60分以上は継続したいところです。ミトコンドリアの増加を狙うなら、2時間以上のロングライドが理想的とされています。
週3〜4回を目安に頻度を確保する
頻度の目安は週に3〜4回、1回あたり1.5〜3時間ほどです。とはいえ社会人でここまで時間を取るのは難しいので、まずは週2回、1回90分程度から始めても十分に効果はあります。
大切なのは、短期間で追い込むことより低強度を長く継続することです。数週間から数ヶ月かけてじっくり積み上げていきましょう。
強度が上がりすぎないよう管理する
L2で最もやりがちな失敗が、知らないうちに強度が上がってしまうことです。少しの上り坂や向かい風、気分の高揚ですぐに心拍はL3へ入ってしまいます。
上り坂ではギアを軽くして心拍を抑え、心拍計が目標ゾーンの上限を超えたら意識的にペースを落としましょう。「物足りないくらいがちょうどいい」と割り切るのがコツです。プライドを捨ててゆっくり走れるかどうかが、L2トレーニングの成否を分けますよ。
パワーと心拍の関係とデカップリング
ここでは、パワーと心拍の関係、そして有酸素能力の伸びしろを測れるデカップリングについて解説します。
パワーメーターを持っている方は、心拍数と合わせて見ることでL2の質をさらに高められます。パワーは「今この瞬間に出している力」を、心拍は「体がその力にどれだけ頑張って応えているか」を表す指標です。
両者を組み合わせると見えてくるのが「デカップリング(心拍とパワーのズレ)」という現象です。2〜3時間のロングライドで、後半になるにつれてパワーは同じなのに心拍だけがじわじわ上がっていくことがあります。
- 後半に心拍だけ上がる → 有酸素能力にまだ伸びしろがある状態
- 後半も心拍が安定してパワーを維持 → 有酸素能力が高まっている証拠
一般的にデカップリングが5%以内に収まっていれば、その強度での有酸素持久力が十分に育っている目安とされています。毎週のロングライドでこの数値を追っていくと、L2トレーニングの効果を客観的に確認できるのでモチベーションにもつながりますよ。
パワーメーターがない場合でも心拍数だけで管理は十分可能なので、まずは心拍から。慣れてきて数値をもっと突き詰めたくなったら、パワーメーターの導入を検討してみてくださいね。
初心者のL2トレーニングの始め方
ここでは、ロードバイク初心者がL2トレーニングを無理なく始めるためのステップについて解説します。
難しく考える必要はありません。次の3ステップで今日からでも始められますよ。
- 心拍計を用意し、自分のL2心拍数を計算する
- 会話できる強度でまず60〜90分走ってみる
- 週2〜3回のペースで数週間続ける
まずは心拍計を用意しましょう。胸に巻くチェストストラップ式が精度は高いですが、サイクルコンピューターや腕時計型(光学式)でも十分に始められます。そして前の見出しで紹介した計算方法で、自分のL2の目標心拍数を出しておきます。
実際に走るときは、まず「会話ができる強度」を守ることだけを意識してください。数字にとらわれすぎず、体感と心拍数の両方を照らし合わせながら走ると感覚がつかめてきますよ。
最初は「こんなに遅くていいの?」と不安になるかもしれませんが、それで正解です。焦らず継続すれば、数週間後には同じ心拍数でより速く走れるようになっているはずですよ。
ロードバイクのL2心拍数に関するよくある質問
ここでは、ロードバイクのL2心拍数について寄せられやすい疑問について解説します。
- L2の心拍数は具体的に何拍くらいが目安ですか?
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人によって異なりますが、最大心拍数の65〜75%が一つの目安です。たとえば40歳(推定最大180拍)ならおよそ117〜135拍が範囲になります。より正確にはLTHR(乳酸閾値心拍数)の81〜89%で求める方法がおすすめで、LTHR168拍の人なら約136〜150拍が目安です。まずは自分の心拍計で数値を出してみてください。
- L2トレーニングは1回どのくらいの時間やればいいですか?
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基本は1回90分〜3時間が目安です。ミトコンドリアを効率よく増やすなら2時間以上が理想とされますが、時間が取れない場合は60分程度からでも効果はあります。短時間で追い込むより、低強度を長く続けることが大切です。
- 最大心拍数の計算とLTHRの計算、どちらを使えばいいですか?
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- 手軽さ重視:最大心拍数(220-年齢)法。心拍計だけですぐ始められます
- 正確さ重視:LTHR法やカルボーネン法。20分全力走や安静時心拍数の測定が必要ですが精度が高いです
まずは最大心拍数法で始め、慣れてきたらLTHR法に切り替えると無理なくステップアップできますよ。
- L2は遅すぎて効果がなさそうですが、本当に速くなりますか?
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速くなります。L2は有酸素能力の土台(ベース)を築くトレーニングで、ミトコンドリアの増加や毛細血管の発達、回復力の向上といった効果があります。この土台があるからこそ、後の高強度トレーニングが活きてきます。「速くなるためにあえてゆっくり走る」のがL2の本質です。
- 心拍計がなくてもL2トレーニングはできますか?
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会話ができる強度を守れば、心拍計なしでもおおよそのL2は実践できます。ただし人は無意識に踏みすぎてしまうため、数値で客観的に管理できる心拍計があると精度が段違いです。腕時計型やサイクルコンピューターでも測れるので、本格的に取り組むなら導入をおすすめします。
まとめ
今回はロードバイクのL2(ゾーン2)心拍数の目安と効果、正しいトレーニングのやり方を解説しました。
L2の心拍数を求めるポイントは以下の通りです。
- 簡易的には最大心拍数の65〜75%が目安
- 正確に求めるならLTHRの81〜89%(カルボーネン法も有効)
- 体感は「会話ができる強度」を守る
L2はミトコンドリアの増加や脂質代謝の向上、回復力アップといった、ロードバイクの土台を作る効果があります。1回90分以上・週3〜4回を目安に、強度を上げすぎないよう管理しながら継続するのが成功のカギです。
地味で我慢のいるトレーニングですが、続けた分だけ確実にベースが強くなります。ぜひ自分のL2心拍数を計算して、じっくりと土台作りに取り組んでみてくださいね。
